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登録販売者の離職率は高いのか

ひとつの企業に定年まで勤務するという考えは、ふた昔も前の話。今は好条件やキャリアアップを求めて転職するのは当たり前の時代です。そうは言っても、働きやすい環境や待遇が良い会社であれば、わざわざ離職する人もいないでしょう。

職場と合うかは本人の適性などにもよりますが、極端に離職率が高い職場は本人の適性というより、職場に離職の要因がある可能性も否定できません。こちらのページでは、登録販売者の離職率やその理由についてまとめてみました。

小売業界の離職率は高め

登録販売者だけに関する離職率データを探しましたが、見つかりませんでした。

しかし厚生労働省のまとめによると、登録販売者の主な勤め先であるドラッグストアやコンビニなどの小売業界は、新規大卒・高卒の3年以内の離職率で他の業界と比較すると若干高いと報告されています。とくにコンビニやアパレルショップなど、長時間労働やノルマがある業種が高いようです。

登録販売者の離職理由

それでは登録販売者が離職する場合、どのような理由が考えられるでしょうか。

キャリアアップのため

登録販売者がほかの小売業スタッフと異なるのは、資格試験に合格して第2類・第3類を販売できる資格を取得した専門職であるということです。

しかし、試験に合格できたとしても「2年間以上、および累計1920時間の実務経験」がないと「研修中」扱いです。研修中は薬剤師や正規の登録販売者のもとで、接客や実務を重ねて管理者要件を満たす「正規の登録販売者」を目指します。

研修期間中は正規の登録販売者より給与が低いことが多く、求人も限られることから、時給が安めで登録販売者数が多いドラッグストア勤務になりがちです。

正規の登録販売者の資格を得られれば、売り場をひとりで担当できて、時給が高めなスーパーや家電量販店、コンビニエンスストアへの転職が叶います。同じドラッグストア業界内であっても、より条件や待遇面の良い企業へ転職できるチャンスが広がるため、研修期間終了後は転職のチャンスと考える人が多いのです。

登録販売者として売り場の管理をしたい、指導できる立場になりたいというキャリアアップのための転職は、次の就職先でも好意的に捉えてくれるでしょう。

人間関係・仕事環境などへの不満

ネガティブな理由の場合、人間関係や仕事環境の不満、待遇面の不満など雇用先の環境によるものが大きいでしょう。

ドラッグストアは日用品や生活用品、食料品などを取り扱っているのが当たり前ですが、日用品などの品出しや陳列業務が忙しく、お客さんの相談にのれる時間が取れないことに不満を抱く方もいるようです。

ほかにも研修もなければきちんと指導をしてくれる先輩もいない、休憩時間がきちんと取れないなど、職場環境が悪くて離職にいたるケースもあります。

正社員の場合は、新規開店の移動や転勤などがきっかけになることも少なくありません。

転職するなら事前調査を

登録販売者の転職は、決して珍しいことではありません。ただし1年未満の転職を繰り返すような方は、面接先の責任者に悪い印象を与える恐れもあります。今の会社を辞める際は、なぜ辞めたいのか、自分は何を求めているのか?などのポイントを自分なりに確認し、次の会社を探すときの優先条件に役立てましょう。

また求人情報だけでは会社や店舗の雰囲気はわかりません。出来れば求人情報が出されている店舗へ足を運び、お店の雰囲気や働いているスタッフの様子などをチェックしてください。実際に働いている人たちの口コミや評判をネットで確認できる場合もあります。

ドラッグストアとコンビニで求人情報を比較!

登録販売者で現在の職場に不満や足りない部分があり、転職を考えているなら、自身が希望する条件から選ぶことを考えてみてはいかがでしょうか。
ドラッグストアやコンビニであれば、登録販売者を募集している店舗が多く、自身の条件に合ったところを探せるかもしれません。

ここでは「業界動向リサーチ」サイトに掲載の「コンビニ業界 売上ランキング(2022-2023年)※1」の上位3社と「ドラッグストア業界 売上高ランキング(2021-2022年)※2」の上位3社の中から、登録販売者のアルバイト・パートの求人をしている東京都内の店舗のうち、時給が高かった「ドラッグストアコスモス」と「ローソン」の募集内容を比較してみます。東京都内での一日の最低時給を参照。(2024年2月29日時点)東京都の最低賃金は2023年10月1日より1,113円。

※1 参照元:業界動向リサーチ「コンビニ業界 売上ランキング(2022-2023年)」https://gyokai-search.com/4-konbini-uriage.htm
※2 参照元:業界動向リサーチ「ドラッグストア業界 売上高ランキング(2021-2022年)」https://gyokai-search.com/4-drag-uriage.htm

ドラッグストア/コスモス伊奈平店

福岡市に本社を置く株式会社コスモス薬品が運営するドラッグストア。全国に1,459店舗展開( 2024年02月29日時点)する成長企業で、様々な商品をいつでも低価格で購入できることをコンセプトに、地域住民に親しまれています。
そんなドラッグストアコスモスの採用サイトで登録販売者として働ける募集内容(2024年3月5日時点)を確認すると、世田谷区や八王子市、あきる野市、武蔵村山市、町田市にある店舗の求人が掲載。その中から、資格は取得しているけれど未経験でも可と募集要項に記載する武蔵村山市の伊奈平店の求人情報をまとめてみました。

勤務時間 [1] 08:30~17:00
[2] 08:30~13:00
[3] 12:30~21:15
[4] 12:30~17:00
[5] 16:00~21:15
時給 [1]パート 08:30~17:00 1,240円
[2]パート 08:30~13:00 1,240円
[3]パート 12:30~21:15 1,340円
[4]パート 12:30~17:00 1,240円
[5]パート 16:00~21:15 1,340円
※17時までは1,240円
※日曜・祝日勤務は時給100円アップ
待遇 交通費規定支給、従業員割引制度、制服貸与、正社員登用制度
メリット ・従業員割引が使える
・休みの希望は月3回まで申請可能でプライベートの予定を確保できる
・月20日程度の勤務で安定して働ける
・販売時に勉強する機会を用意している

コンビニ/ローソン荻窪五丁目店

市販医薬品を販売する店舗展開を積極的に行っているローソン。そのため登録販売者の求人も多く、自宅近くでアクセスしやすい店舗を見つけやすいというのも特徴です。またドラッグストアよりもシフトの自由度が高め。コンビニ業務も行いますが、医薬品売り場は自身である登録販売者が担当するので、やりがいを感じるという声もあります。
そんなローソンの採用サイトで登録販売者として働ける募集内容(2024年3月5日時点)を確認すると、新宿区や江東区、港区、墨田区、文京区、世田谷区など様々なエリアの求人が37件も掲載。その中から、実務経験不問で募集している杉並区にある荻窪五丁目店の求人情報をまとめてみました。

勤務時間 17:00~23:00の間でシフト制
週3回、1日5.5時間からOK
時給 時給1,150円
※22時~23時深夜割増時給1,438円
待遇 交通費規定支給、制服貸与、正社員登用制度、保険加入あり
メリット ・プライベートを優先・充実できる
・駅チカ店舗で通勤が便利
・eラーニングによる研修で実務経験を積める
・商品の物量が少ないため、身体の負担は少ない